市販薬は一般的には大丈夫。医師には必ず妊娠を告げること
「妊娠に気づかないまま、市販のかぜ薬や鎮痛剤を飲んでしまったけれど、大丈夫でしょうか」
こんな心配をする人が少なくありません。妊娠中は、どうしても必要な場合以外、薬を飲まない方がよいでしょう。止むを得ず服用する場合、市販薬なら一般的には問題ありません。
医師の処方による薬は、影響を及ぼすものもあります。一部の薬には注意が必要なので、医師の診察を受けるときは、必ず妊娠していることを告げましょう。また、妊娠の可能性がある場合にも、必ず伝えてください。その上で医師が処方した薬なら妊娠中に使っても大丈夫です。
胎児との関係で薬が問題になるのは、胎児に奇形を作る「催奇性(催奇形性)」と、胎児の発育や機能に悪い影響を与える「胎児毒性」が心配されるからです。
薬の危険度は一般に薬の使用量、使用経路(内服、注射、外用など)、併用薬なども関係するので一概にはいえません。ただ、「催奇性」と「胎児毒性」は、薬の使用時期が大きく関係します。
妊娠1ヶ月の時期は薬の影響をほとんど受けませんが、妊娠2〜4ヶ月の時期は胎児の体形や臓器が作られるため、「催奇性」のある一部の薬(ビタミンA誘導体、抗がん剤、特殊なホルモン薬、放射性医薬品など)を避ける必要があります。普段から基礎体温を測るなどして、妊娠に早く気づくように努めましょう。
なお、男性の精液を介して胎児に影響を与える薬はほとんどありませんが、抗ウィルス薬のリバビリンなど例外も。こうした薬をパートナーが服用しているときは、性行為を避けるかコンドームの使用が必要です。
妊娠後期から末期にかけては鎮痛薬や睡眠薬の連用を避ける
妊娠5〜7ヵ月になると「催奇性」の心配はなくなりますが、一部の薬で「胎児毒性」の心配がでてきます。たとえば、高血圧の治療に使われるACE阻害薬は、胎児の腎臓の働きを悪くし尿量を減らす結果、羊水が減少して重大な障害を招く恐れがあり、妊娠中には使えません。
妊娠8〜10ヶ月になると、胎児が直接薬の作用を受けやすくなるので「胎児毒性」の注意が必要です。鎮痛薬や睡眠薬の場合、1、2回服用する程度なら大丈夫ですが、この時期に長期間飲み続けるのは避けたほうがよいとされています。
授乳と薬の関係も気になるところです。多くの薬は母乳に入りますが、その量はわずかです。ただし、抗がん剤など一部の薬は使用できません。また、、長期に大量に服用すると悪影響のあるものもあります。安心のためには市販薬も含め、どんな薬でも服用前に医師、薬剤師に相談してください。
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